本堂葬のご案内

正光寺の本堂葬について

年回法要(法事)はお寺の本堂でしめやかにお勤めされます。しかし、お葬式についてはセレモニーホールで行われることがほとんどであります。これは、近隣の方々が会葬に参加しやすいようにということがあると考えられます。しかし、昨今は家族葬というものが増加傾向にあり、必ずしも自宅近辺で行う必要がなくなって参りました。また、会場の近さに関わらず、お葬式はセレモニーホールでやるものだ、という暗黙の了解のようなものに流されているケースも少なくないようです。そうしたことを鑑み、正光寺では、本堂でお葬式をすることを推奨しております。

セレモニーホール

セレモニーホール

セレモニーホールは、目的が明確な施設であるため、利便性が非常に高いと思います。他方、お葬式が終わった後にいったい何人の人が、故人様のために再びそのセレモニーホールへ足を運ぶことがありましょうか。残念ながらそういったことは希有なことであります。なぜなら、お葬式が終わって以降の故人様の供養は、自宅のお仏壇の前か、お寺の敷地内、あるいはお墓でなされるからです。

 

それであるならば、今後皆様が折に触れて手を合わせていかれることになるご本尊様の御前で大切な人をお送りする方が、とても素敵なことではないかと思います。お寺に来たとき、本堂に入ったとき、ご本尊様に手を合わせたとき、
「ああ、ここで大切なあの人をお浄土へお見送りしたんだな」
そういう想いこそが、大切なあの人を悼み、そして供養するということの重要な一要素なのではないでしょうか。日々の喜怒哀楽の中で、ふと、お寺にやってくるとあの人に会えるような気がする、そうした安らぎの源のひとつとして、本堂でお葬式をするということの大切さ、すばらしさ、尊さを皆様には是非とも考えて頂きたいと思います。